新型コロナウイルス イソジン(ポピドンヨード)
薬局からポピドンヨード(イソジン等)が消えてしまいました。歯科クリニックではポピドンヨード入りのうがい薬、医科歯科共通で手術の時には術野の消毒でポピドンヨードで消毒を行います。医療関係者にとっては非常にメジャーで使用頻度の高い消毒薬です。新型コロナウイルスはポピドンヨード(イソジン等)で消毒できるのでしょうか。答えは、できる、です。
まず滅菌や消毒を考える時に私は菌やウイルスの耐性の強さを考えます。
芽胞(菌の卵のようなもの)を作る菌や、マイコバクテリウムがかなり強いです。逆にHIVやコロナウイルスは一番下なのが
見えると思います。次に消毒液の強さ、使用できる部位を考えます。
高水準(グルタラール・過酢酸等)>中水準(次亜塩素酸ナトリウム・ポピドンヨード・アルコール)>低水準(クロルヘキシジン・塩化ベンザルコニウム等)
消毒薬は強ければ強いほどより多くの種類の細菌ウイルス真菌を殺滅できますが、その分だけ人体への影響も大きいです。一般細菌であれば低水準消毒薬で十分に消毒が可能です。ポピドンヨード(イソジンを含む)は中水準消毒液でかなり強いものです。ポピドンヨードにつければ、新型コロナウイルスだろうと消毒できることでしょう。ポピドンヨードでのうがいで、新型コロナウイルスが感染しない重症化しないということではありません。うがいで咽頭や口腔内のウイルス消毒になるのかもしれませんが連続してうがいをしすぎて喉をいためるようだったら水やカテキン成分の入ったものでうがいで十分ではないかと考えます。(2020年8月24日現在)薬局でうがい薬が欠品しているからといって皆さまが悲観なされないように、健康的に生活できるようお祈り申し上げます。
門前仲町髙木歯科 院長髙木仲人
参考文献:歯科医療における感染管理のためのCDCガイドライン
投稿日:2020年8月24日